今回はRaspberry Piで作成する自動水やり器の後編ということで、主にソフトウェア部分について解説していきます。簡単な数行のPythonコードで実装できますので、ぜひトライしてみてください。
Raspberry Piを使った自動栽培に関する内容は以下の記事でまとめていますので、あわせてご覧ください。
Raspberry Pi(ラズベリーパイ)とは
Raspberry Pi 5は、Raspberry Pi財団が開発した最新のシングルボードコンピュータで、従来モデルよりも大幅な性能向上を実現しています。
搭載される64ビットクアッドコアプロセッサは、クロック速度が最大2.4GHzに達し、前世代よりも処理速度が格段に向上しました。また、4GBまたは8GBのRAMを選択できるため、教育用途からリソースを必要とするプロジェクトまで幅広く対応可能です。
グラフィックス性能も強化され、4K解像度でのデュアルディスプレイ出力をサポートしています。さらに、新たにPCIeインターフェイスが追加され、外部ストレージや高速デバイスとの接続が容易になりました。Wi-Fi 6やBluetooth 5.2の導入により、無線通信も高速かつ安定。
教育、IoT、AI開発、メディア再生など、多様な用途に対応するRaspberry Pi 5は、初心者から上級者まで幅広いユーザーにとって魅力的な選択肢となっています。
Raspberry Piでできることについては以下の記事で解説していますので、あわせてご覧ください。
ハードウェアの構築
回路の作成
自動水やり器の構成と必要なハードウェアの構築については、前回の前編の記事で解説しています。こちらを参考に回路を作成してください。
水と植物を用意する
最後に水やりの対象となる植物と、水をためておくタンクを用意します。
水をためておくためのタンクはポンプ本体が入る大きさのものを用意してください。
今回、私の場合は家にあったプロテインのアルミの缶を使用することにしました。水の蒸発を防ぐため、蓋もあるものだとベストです。
タンクの中にポンプ本体を沈めます。本番環境ではこの中に肥料を混ぜた水を入れて使用します。私は以下のハイポネックスの粉末タイプを用意しました。
植物の植木鉢にホースを固定します。
本番環境ではハーブ類など食用のものを用意する予定ですが、今回は動作テストということで家にあった観葉植物に取り付けました。
pigpioのインストール
Raspberry Piからリレー回路を制御する際に、Raspberry PiのGPIOライブラリpigpioを使用します。pigpioの使用方法は以下の記事で解説していますので、事前にインストールを実施しておいてください。
リレー回路の制御方法
Raspberry Piからポンプを駆動するためのリレー回路の制御方法を以下の記事で解説しています。こちらも事前に確認しておいてください。
作成したソースコード
今回作成したソースコードは以下の通りです。
まずpigpioを使用するため、ターミナルで以下のコマンドを実行してください。
sudo pigpiod
今回はテスト用として、単純にリレー回路を15秒間だけON、OFFするプログラムとなっています。リレー回路がONの間だけ、ポンプが稼動して水が送られます。
pigpioを起動したら以下のコードを実行します。
import pigpio
import time
#使用するピン番号を指定
pin1 = 23 #GPIO23番ピンを指定
pi = pigpio.pi()
pi.set_mode(pin1, pigpio.OUTPUT) #リレー制御用のピンを出力ポートに設定
while True:
pi.write(pin1, 0) #リレーON
time.sleep(30) #15秒停止する
pi.write(pin1, 1) #リレーOFF
time.sleep(30) #15秒停止する
動作確認
コードを実行した結果の動画が以下となります。
ポンプが駆動されてゆっくりと植物に水が供給されました。
ホースの長さが長すぎるため、水が届くのに時間がかかってしまっていますが、ここは環境に応じてホースを切断するなど調整を行ってください。
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まとめ
今回はRapspberry Piを使った自動水やり器の後編ということで、主にソフト部分の実装方法について解説しました。
このシステムをベースとして、センサー等を組み合わせることで色々な植物の栽培に応用できると思いますので、ぜひ参考にしてみてください。
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それでは、また次の記事でお会いしましょう。
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