Raspberry Pi 5は、前モデルと比べてCPUやメモリ帯域が大幅に強化され、エッジAIやマルチメディア処理など幅広い用途に対応できるプラットフォームとして進化しました。
せっかく手に入れたRaspberry Pi 5を最大限に活用するなら、専用の周辺機器を揃えておくと開発や実験がより快適になります。
この記事では、2025年現在の最新おすすめ周辺機器としてAI推論やストレージ拡張、赤外カメラ撮影、サーボ制御などに役立つ4つのアイテムをご紹介します。

Raspberry Piを使ってアプリを作ってみたいと思っている方は是非参考に選んでみてください。
Raspberry Pi AI Kit(Hailo 8L搭載)
Raspberry Pi 5の強力なCPUに加えて、専用のAIアクセラレータを追加することで、ディープラーニング推論の性能を飛躍的に向上させられます。

Hailo 8Lを搭載したこのキットは、PCIe Gen2 x1接続で手軽に利用でき、低消費電力で高い推論性能を発揮するのが特長です。

以下のような方におすすめです。まずは簡単な物体検出や画像分類のプロトタイピングを行いたい、あるいはRaspberry Pi 5上でリアルタイムAI推論環境を構築したいという方には大変便利なアクセラレータと言えます。
- 主な特長
- Hailo‑8L AIアクセラレータ搭載(最大13TOPs推論性能)
- PCIe Gen2 x1インターフェースで接続
- 消費電力5~7 W程度の省電力設計
- TensorFlow LiteやTensorRTに対応
- 用途例
- 画像分類や物体検出モデルのエッジ推論
- 動画解析・リアルタイムモニタリング
- 小規模なAI搭載ロボット制御

現在、初期版のM.2 HATからHailo 8Lが取り外せるタイプと、HAT一体型タイプの2種類が存在しています。

HAT一体型タイプは推論性能が2倍の26TOPS版も発売されています。

Raspberry Pi 5用ケース Pironman 5
CPU性能が上がったRaspberry Pi 5は放熱対策も重要です。Pironman 5はNVMe M.2 SSDスロットを備えつつ、アルミ合金製のヒートシンクケースとして放熱性能にも優れています。

SSDを内蔵すれば、ストレージの読み書き速度も向上し、データロガーやメディアサーバとしての活用範囲が広がります。

ケース選びで重視したいポイントをまとめました。
- 主な特長
- NVMe M.2 SSD(PCIe x1)スロット内蔵
- アルミ製ヒートシンク構造による優れた放熱性能
- Raspberry Pi 5本体をしっかり固定できるシャーシ設計
- 組み立てやすいネジ止め式デザイン
- 用途例
- 高速ストレージを活用したファイルサーバ
- 長時間稼働させるIoTゲートウェイ
- 冷却が重要なAI推論システム
AI KitのNVMe M.2 スロットから取り外せるタイプのHailo 8LはそのままPironman 5のNVMe M.2 SSDスロットに装着して使用できます。


Raspberry Pi カメラモジュール V3(NoIR)
標準のカメラモジュールV3に赤外フィルタを外したNoIR(No Infrared)モデルを組み合わせると、暗所でも赤外LEDを用いたモノクロ撮影が可能になります。

ナイトビジョン用途や、植物の夜間撮影、赤外センシング実験など幅広いユースケースに対応できます。
カメラモジュール選びで抑えておきたいポイントは以下の通りです。
- 主な特長
- 1/1.4インチセンサー(800万画素)搭載
- 赤外フィルタ非搭載のNoIRモデル
- CSI-2インターフェース接続で低レイテンシ撮影
- libcamera対応の公式ドライバ
- 用途例
- 暗所でのモニタリング・監視カメラ
- 赤外イルミネータを用いた夜間タイムラプス
- 植物の夜間成長観察

Adafruit 16チャンネル PWM/サーボ HAT for Raspberry Pi
Raspberry Pi本体にはGPIOピンが豊富にありますが、サーボモーターやLEDの明るさ制御を行うにはPWM信号を個別に生成するHAT(Hardware Attached on Top)を利用すると便利です。

AdafruitのこのHATはI²C経由で制御し、最大16チャンネル分のPWM出力をサポートします。
電子工作やロボット制御で複数のサーボモーターを制御したい場合に威力を発揮します。
- 主な特長
- PCA9685 PWMドライバ搭載(16チャンネル)
- I²C制御でGPIOピンの節約
- 12ビット分解能(4096ステップ)のPWM信号出力
- 外部電源入力端子付きで大電流負荷にも対応
- 用途例
- 6軸以上のサーボを使ったロボットアーム
- 複数LEDによる光のパターン制御
- IoTセンサーデバイスのアクチュエータ駆動

SG90など安価なサーボモーターと組み合わせることで、動くアプリケーションが簡単に構築できます。

まとめ
これらの周辺機器を組み合わせることで、Raspberry Pi 5は単なる小型PCを超えたエッジコンピューティングプラットフォームになります。
ぜひご自身のプロジェクトに合わせて、最適なアイテムを選んでみてください。
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